2007/3/15 ぽれーる通信 No.14 メキシコ・ジワタネホより

 こんにちは、皆さん 今、ぽれーるはメキシコのジワタネホZIHUATANEHO( 17゜37’ N, 101゜33’ W )に錨を下ろしています。

 2月16日に米国マリーナ・デル・レイをスタートした「PV07ヨットレース」に参加し、2月28日に約1200マイルをクルーズしピュエルト・バラータ( 20゜39’ N, 105゜15’ W )に着きました。途中、タートルベイ( 27゜40’ N, 114゜53’ W )、マグベイ( 24゜31’ N, 112゜03’ W )、カボサンルーカス( 23゜18’ N, 109゜24’ W )を経由し、それぞれの経由地でパーティー、上陸、スノーケリング等を含めた楽しいレースでした。 また、バハカルフォルニアは冬場の鯨の生息地でもあり、クルーズ途中や停泊中に、何回も間近に鯨に出会いました。

PV07ヨットレース時のクリュー  ぽれーるにはクリューとしてノーマン(73才)、コーディー(63才)、ジョー(57才)、リック(49才)のベテランヨットマンが乗り組み、寝食を共にしました。東京を出港してから常にシングルハンド航行でしたので最初は狭苦しく感じましたが直ぐに慣れ、楽しくクルーズできました。米国人の男性は普段からキャンプやパーティーで料理を作り慣れているようで、限られた材料を使って手際よく美味しい料理作ってくれました。また、クリューは皆さんロスのヨットクラブの会員で、すばらしいクルーザーのオーナーでもあり、長距離レースのコースとりについては、それぞれが自分の意見を主張しなかなか譲りませんでしたが、スキッパーである私の決定には素直に従ってくれました。

 結局、ぽれーるのレース結果は第2レグで風が強くなった時だけ、クラス別で第2位の位置につけましたが、その他のレグは風が弱く、賞を取ることはできませんでした。しかし、東京を出港する時は考えもしていなかったヨットレースへの参加、すばらしい自然とすばらしい人たちとの出会い、各ヨットクラブのサポートとその家族を含めたホスピタリティーには感動しました。知り合った人たちとの別れは、いつも寂しく、別れがたい気持ちで一杯になりました。

ジワタネホ・Ricks Barの飲み友達ドンとエルダー  その後、再び一人旅となったぽれーるは少しメキシコを南下し、私の好きな映画「ショーシャンクの空の下 The SHAWSHANK REDEMPTION」の最後のシーンで主人公のアンディーとレッドが再会する舞台となった「ジワタネホ」に着きました。 現在のジワタネホはかなり都会化していますが、それでも美しい景観と昔ながらの漁港といった雰囲気を漂わせている街です。気温は日中は34から35度、夜中でも25度以上ありまり、スペイン語はよく分かりませんが、人々は愛想が良く長くいたいと思わせる街です。 ヨット等の訪れる港にはほとんどセーラー行きつけのバーがあり、ここジワタネホではRick’s Barが有名です。早速出かけて世界のセーラーとの交流と冷えたビールを楽しみました。
ジワタネホで若きギターリスト・Nyan Feder11才と 国際ギターフェッシバルのギターリストJOCELYNと

 また、私が訪れた時、ちょうどジワタネホ国際ギターフェスティバルが翌日から一週間にわたって行われ、各会場でお酒(マルガリータ)を飲みながら世界から集まったギターリストの音色と歌声に聞き入っています。 ジワタネホには約一週間滞在して鋭気を養い、北米大陸を離れ、約3000マイル(約30から40日間)先の南太平洋の楽園マルケサス及びタヒチを目指したいと思います。追伸
 私は、映画「ショーシャンクの空の下」の最終シーンで、レッドがアンディーに会うため40年服役した後、仮釈放規則を破って長距離バスでジワタネホを目指す時の語りが好きです。

「興奮する・・・ワクワクしてとてもじっと座っていられないほどだ・・・
 自由な人間だけが味わえる興奮だ・・・
 なんにも縛られず、長い旅に出る自由な人間の・・・・
 無事、国境を越えることができるといい・・・・
 友人に会って握手できるといい・・・・
 太平洋が夢で見たのと同じようにすばらしければいい・・・
 希望と夢を抱いて旅を続けよう・・・・」

ぽれーる船長  関