2007/12/16 ぽれーる通信 No.24 ニュージランド・ワンガレイより

こんにちは、皆さん

  ぽれーるはオプア( Opua )からワンガレイ( Whangarei:(南緯35度44分、東経174度20分))へ移動しました。 ワンガレイ・マリーナに係留中のぽれーる01

 現地時間12月13日(木)9時にオプアを出港し、途中、ツツカカ(Tutukaka:(南緯35度37分、東経174度33分))でアンカリング、オプアの南約60マイルにあるワンガレイに14日13時30分に着きました。

 オプアはベイ・オブ・アイランズという湾の奥でしたが、現在停泊しているワンガレイ・マリーナ(タウン・ベイスンと呼ばれる街の中心地のウォータフロントにある。)はハテア川の河口から約2kmさかのぼったところにあります。

 川の水深はヨット等の航行にはギリギリで、キール等を含めてドラフト(水面から船底まで)が2m以上の船は満潮時を挟む1時間以内でないと悪くすると座礁する危険があります。ハテア川には所々に航行可能な水路を示す赤いポール(赤い左舷標識のみ)が立てられており、川幅はかなりありますが、航行可能な水路は狭く、川を上って行く場合はヨットの左舷をポールに接するように航行するようにとの無線での指示がありました。

 この一本水路のような浅い川で行き会い船に2度出会い、ぽれーるが右に舵を取って避けようとした時も、相手船のクリューが大きな声で「舵を取らないで真っ直ぐ進め!」と言い、少し水路の幅のあるところでぽれーるが通過するのを待ってくれていました。

 14日は12時が満潮だったので、13時30分に入港したぽれーるはその指示に従ったにもかかわらず、何回もキールを川底に擦り、その度にエンジンを吹かしながら、なんとかマリーナにたどり着きました。どおりで、マリーナの女性がぽれーるがハテア川に入る前に無線で「アンカーをいつでも落とせる状態になっているか?」と聞いてきた理由が後になってみて分かりました。船が浅瀬で座礁した場合、川の流れで更に浅瀬に流されぬようアンカーを落として救助を待つようです。地元の人に聞くと海外から来たヨットが川の浅瀬に乗り上げて立ち往生することがよくあるそうです。
ワンガレイ・マリーナに係留中のぽれーる02
 こういう事情のあるワンガレイですが、人口が約5万人でノースランドでは最大の都市です。ヨットの停泊地としても有名でヨット等の修理ドックが3つ、マリーナが4つもあります。また、それらに関連した各種のマリン・ショップ等は数え切れないほどあります。 ぽれーるはマリーナの浮き桟橋ではなく、陸岸固定の桟橋に横付けしており、満干潮差が2mを越えていますが、ワンガレイの中心地の公園に面した桟橋にはレストラン、お土産屋さん、各種ショップ、また、、近くに大きなスーパーマーケットが3つもあり、たいへん利便性がいいところです。

オプアで偶然出会ったソーレンラーセンのマホちゃん   オプア停泊中は、偶然にオークランドへ帰還中のソーレンラーセンのマホちゃんに出会ったり、イタリアのマッシモをはじめ、多くのヨット仲間、特に、ボレールのグレック&デイビー、マーシーのピーター&ジンジャーには、いつもどおり、たいへんお世話になりました。
オプアで再会したフランスのヨット仲間と
オプアでワーホリ中のショウコちゃんと

 また、ぽれーるが掲げている大きな日の丸のおかげで、ニュージランドでワーホリ中の日本の若い女性たち、ミホ、ミズエ、ヨーコ、ショウコさんがぽれーるを訪れてくれて、カラオケ、食事、お酒と楽しい話で盛り上がりました。 NZワーホリ中で頑張っている女性達と 中でも、地元オプアでワーホリ中のショウコさんは仕事の合間をみてぽれーるに来てくれ、一緒にDVDを観たりカラオケを歌ったりして元気を一杯頂きました。ワンガレイでも早速、ぽれーるの日の丸を見たということで市内で寿司や弁当の移動販売を家族でしておられる橋本さんご一家と知り合い、お宅での食事に誘われ、ワンガレイのいろいろな実情についてお話を聞くことができました。

  オプア停泊中にできるだけぽれーるの不具合箇所の修理を自分でしようと思い、トイレの配管の取り替えやバウ・アンカーのウィンドラス・モーター及びコントロールボックス等の交換をやりましたが、狭隘で仕切板等に孔を空けないと部品の取り外しができない箇所が多く、たいへん時間がかかりました。その他の不具合箇所については、分解すればするほど不具合箇所が更に見つかり、その修理に必要な交換部品もオプアでは入手に時間がかかるため未修理のままです。

オプア近郊のニュージランドの代表的な風景 オプアから5km離れたパイヒアへトレッキング
 オプア停泊中は季節はずれの雨と強風が一週間以上も続き、ワンガレイへの移動が遅れました。また、オプアは風光明媚で美しいところですが、生活に必要なマーケットやお店が5km以上離れたパイヒア( Paihia )に行かないとありません。1日1,2便のバスでの移動は不便、アップ・ダウンのある海沿いの道も自転車では厳しく、また、ぽれーるの整備等についても要望期間が合わず、ワンガレイに来ることになりました。

17日の週明けにはワンガレイにある修理ドックと上架等についてネゴし、日本を出港して約1年半になるため、ぽれーるの整備計画が決定次第、一度日本へ飛行機で帰ろうと考えています。航空券はまだ手配しておらず、インターネットでいろいろ調べていますが、価格変動の少ないニュージランドで格安航空券を入手するのは難しいようです。 ワンガレイで見かけた知り合いのヨットの人達は既に帰国していなかったり、道で出会ったヨット仲間も、ほとんどの人がクリスマス前までには自分の国に帰り、家族や仲間と過ごすようです。

ぽれーる船長  関