こんにちは、皆さん
ぽれーるは、23日現在、ブラジルのサルバドールSalvador(南緯12度58分、西経38度31分)に停泊しています。日差しは強いですが本日の日中の気温は28度、湿度60%です。
途中、8月24日13時30分にグリニッジ子午線(経度0度、南緯18度44分)を通過し東経から西経の区域に入りました。1400マイル(2600km)11日間
9月1日にセントヘレナを出港し、17日正午にサルバドールに到着しました。風をほとんど真後ろ(東から東南東の風)から受けた16日間のクルーズでした。ぽれーるとしては苦手なランニングで常に大きく船体がローリングしていましたが特にトラブルはなくブラジルに近づくに従い気温も上がり久しぶりに大洋を感じる約2000マイルのクルーズでした。
サルバドールはブラジルの東部海岸にあり大西洋に面する港湾都市で大きなコンテナ船やタンカーが出入りしています。港はトドス・オス・サントス湾にのぞむ内海側にあり街は海岸縁に新しくつくられたオフィス街と急な斜面をはさんで約70mの高台にある旧市街の観光エリアに分かれています。海岸縁からこの高台の観光エリアに行くには急な坂道か、エレベーター、ケーブルカーを使います。サルバドールの名物になっているのがこのラセルダ・エレベーターで1回15センタボス(約8円)で高台に直行することができます。
ブラジルの通貨はレアルとその100分の1のセンタボスで現在1レアルは約50円です。また、サルバドールはバイア州の州都で1549年にポルトガルの総督府が置かれ、1763年にリオ・デ・ジャネイロへ中心機関が移されるまで行政の中心地として繁栄し、この高台のエリアには歴史的建造物が多く残っておりブラジル人の心の古里として多くの観光客が訪れています。現在のサルバドールは郊外に居住用の高層ビルが建ち並ぶ人口約260万人の大都会です。ブラジルの主要言語はポルトガル語でどこに行ってもほとんど英語は通じません。また、サルバドールは、昔、サトウキビ農園の労働力としてアフリカから多くの黒人が奴隷として連れて来られたことと奴隷の輸入港でもあったため街の中にはアフリカ系の人を多く見かけます。
ブラジルの人達は音楽好きで陽気で明るい人が多いようですが貧困等から来る犯罪も多く発生しています。街の中を歩いていると物乞いやお土産品の押し売りをする人によく出会います。どうもブラジルでは一部の裕福な人達と大多数の貧しい人達に分かれているようです。日本の外務省が出す海外安全情報でも旅行者等に対し「充分注意」の勧告が出ているようにブラジル全土で犯罪が多く発生しており、サルバドールも日中は特に問題ないように思われますが夜中の人通りの少ない場所での一人歩きは危険だと言われています。
ぽれーるは街の中心地にあるセントロ・ノウティコ・マリーナに係留しています。ここには南アフリカのリチャードベイで出会った日本のヨット「シーガル」のウラタキさんも約3ヶ月滞在しておりマリーナへの係留や入国手続きではたいへんお世話になりました。他のヨット仲間のほとんどは既にサルバドールを離れブラジル北部のカブレロCabelero、フォータレザFortalleza周辺でカリブ海のハリケーン・シーズン明けを待っているようです。もう1隻隣のマリーナに残っていたフランスの「マリ・アン」は翌日18日サルバドールを出港するということで着いた当日の夜「マリ・アン」のオリビエとビビアンを訪ね久しぶりの再会を祝しました。
ブラジルはこれから夏を迎える時期になりますが、現在、大西洋側で吹いている東よりの風がだんだん北東風に変わり、また、ブラジル海流に対抗しサルバドールからブラジルの右肩にあたるブランコ岬にいたる約500マイルが北に向うヨットにとって風上航になって苦しくなるため、あまり長くサルバドールに止まることができないかもしれません。
World Cruising Yacht "Polaire"
ぽれーる 関